2026.05.18 【獣医師監修】犬の飼い方初心者ガイド|迎え入れる前に知っておきたい準備と注意点
「犬を迎えたものの、何から始めればいいのか分からない」と戸惑いを感じている飼い主様もいらっしゃるかと思います。
特に初めて犬と暮らす場合、環境づくりや食事、健康管理など、気になる点が次々と浮かんできます。さらに、お迎え直後の過ごし方は、その後の健康や性格にも影響を与える時期です。
そこで今回は、犬を初めて迎える飼い主様に向けて、飼い方の基本や事前に準備しておきたいポイントなどを分かりやすく解説します。

■目次
1.犬を迎える前に知っておきたい心構えと生活の準備
2.お迎え前に整えておきたい環境と必要なアイテム
3.お迎え当日〜最初の数日の過ごし方
4.日々の基本ケア(食事・トイレ・しつけの第一歩)
5.お迎え後すぐに行いたい健康チェックと予防医療
6.マーズペットクリニックにおけるパピーのサポート体制
7.まとめ
犬を迎える前に知っておきたい心構えと生活の準備
犬との暮らしは楽しい時間をもたらしてくれる一方で、日々のお世話や責任も伴います。まずは、ご家庭の生活スタイルに無理がないかを見直しておくことが大切です。
たとえば、留守番の時間が長くなりすぎないかを確認したり、散歩の時間を確保できるかを考えたりする必要があります。さらに、家族で役割を分担したり、協力体制を整えたりしておくと、無理のない飼育につながります。
また、犬種や年齢によって必要な運動量やケアは大きく異なります。そのため、「どのくらいの運動が必要なのか」「どのようなお手入れが必要なのか」を事前に理解し、ご家庭の環境や生活リズムに無理なく取り入れられるかを考えることが大切です。
こうした生活面の準備に加えて、体調に変化があった際にすぐ相談できる環境を整えておくことも大切です。その一つとして、あらかじめ信頼できる動物病院を見つけておくと安心につながります。
なお、動物病院選びは愛犬の健康管理において重要なポイントです。詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。
大切な犬や猫に最適な動物病院の選び方についてより詳しく知りたい方はこちら
お迎え前に整えておきたい環境と必要なアイテム
犬が落ち着いて過ごすためには、安心できる居場所を用意することが大切です。まずは、ケージやベッドを設置し、静かに休めるスペースを確保してあげましょう。特に、安心できる「自分のスペース」があることで、環境の変化による不安やストレスの軽減にもつながります。
あわせて、以下のような生活に必要なアイテムも準備してください。
・食器やフード、水飲み容器
・トイレ用品(トイレトレー・シーツなど)
また、室内環境の見直しも大切です。コード類を片付けたり、小さな物を手の届かない場所へ移動したりすることで、誤飲や事故のリスクを減らすことができます。
さらに、段差や滑りやすい床にも配慮することが大切です。たとえば、フローリングは足が滑りやすく、関節や足腰に負担がかかったり、転倒してケガにつながったりすることがあります。そのため、滑りにくいマットを敷いたり、カーペットを活用したりすることで、足元の安定をサポートしてあげましょう。
また、ソファやベッドの上り下りといった段差も、繰り返しの負担によって体に影響を与えることがあります。スロープやステップを設置したり、高さのある場所へのジャンプを避けたりする工夫を取り入れることで、より安心して過ごせる環境につながります。
お迎え当日〜最初の数日の過ごし方
お迎え当日は、犬にとって大きな環境の変化が起こるタイミングです。そのため、無理に構おうとせず、まずはゆっくり休ませてあげることが大切です。
環境の変化によるストレスから、食欲が一時的に落ちたり、便がゆるくなったりすることもあります。特に子犬では、下痢が続くことで脱水や体力低下につながる場合もあるため注意が必要です。
さらに、お迎え直後は免疫力の低下や疲れの影響によって、咳のような症状が見られる場合もあります。軽い興奮による一時的な咳で落ち着くこともありますが、「咳が続く」「鼻水が出る」「呼吸が苦しそう」といった様子が見られる場合は、感染症などが関係している可能性もあるため、早めに動物病院へ相談しましょう。
また、特に体の小さな子犬では「低血糖」にも注意が必要です。環境の変化によって食欲が落ちたり、食事量が不足したりすると、血糖値が急激に低下し、ぐったりする、ふらつく、震える、けいれんを起こすなどの症状が現れることがあります。
こうした変化は数日で落ち着くことも多いですが、下痢や咳が続く場合や、「半日以上まったくごはんを食べない」「ぐったりしている」といった様子が見られる場合は、自己判断で様子を見ず、早めに動物病院を受診してください。
さらに、この時期は信頼関係を築く大切な段階でもあります。無理に触れ合おうとせず、様子を見守りながら、その子のペースに合わせて少しずつ距離を縮めていきましょう。
日々の基本ケア(食事・トイレ・しつけの第一歩)
日々のケアは、犬との暮らしの土台となる大切なポイントです。まずは、食事・トイレ・生活リズムを整えることから始めていきましょう。
<食事>
年齢に合わせて回数や量を調整することが大切です。特に子犬の場合は、1日に数回(3〜4回)に分けて与えることで、消化への負担を軽減しやすくなります。
<トイレ>
トイレトレーニングでは、失敗を叱るのではなく、成功したときにしっかり褒めることが重要です。成功体験を積み重ねることで、正しい場所で排泄する習慣が身についていきます。
<生活リズム>
食事や散歩の時間をできるだけ一定にしたり、ゆっくり休める時間を確保したりすることで、犬も安心して過ごしやすくなります。
また、しつけにおいては無理に覚えさせようとするのではなく、犬のペースに合わせながら進めていくことが大切です。無理のないしつけを心がけることで、飼い主様が「安心できる存在」として認識され、信頼関係の構築にもつながっていきます。
こうした基本的な生活が整ってきたら、次のステップとしてお留守番の練習にも取り組んでいきましょう。最初は短い時間から始め、少しずつ時間を延ばしていくことで、無理なく慣らしていくことができます。
お迎え後すぐに行いたい健康チェックと予防医療
見た目では元気そうに見えても、体の中に異常が隠れている場合があります。そのため、お迎え後はできるだけ早めに健康診断を受けさせることが重要です。
特に子犬期には、以下の予防医療が欠かせません。
・混合ワクチン接種
・狂犬病予防接種
・フィラリア予防
・ノミ・マダニ予防
これらは感染症から愛犬を守るために必要な対策です。とくに春(4〜5月)はフィラリア予防の開始時期と重なるため、事前に動物病院で検査や予防の進め方について相談しておくことが大切です。
また、健康診断では体重や発育状態を確認したり、先天的な異常がないかをチェックしたりします。こうしたお迎え直後の検査は、その後の健康管理の基盤となります。基盤があることで早い段階で体調の変化を把握したり、適切な予防医療につなげたりすることができ、将来的な病気のリスクを抑えやすくなります。
「元気そうだから様子を見よう」と判断せず、一度しっかりと状態を確認しておくことが安心につながります。まずは健康診断とワクチンの相談から始めてみてください。
犬や猫のワクチンについてより詳しく知りたい方はこちら
犬と猫の健康診断についてより詳しく知りたい方はこちら
犬や猫のノミとマダニについてより詳しく知りたい方はこちら
マーズペットクリニックにおけるパピーのサポート体制
当院では、初めて犬を迎えた飼い主様が「ちょっと気になる」と思ったときに、いつでも気軽に立ち寄れる環境づくりを大切にしています。
たとえば、院内は待合室と診察室が繋がったオープンな造りになっており、初めての場所で緊張しやすい子犬や飼い主様もリラックスして過ごせます。
予約不要で駐車場も完備しているため、「少し便がゆるいかも」「様子がおかしいから今すぐ診てほしい」といったタイミングでも迷わずご来院いただけます。
もちろん、日々の予防医療や小さなご相談だけでなく、急な体調不良への対応経験も豊富です。万が一、成長の過程でより高度な検査や専門治療が必要になった場合でも、大学病院などの二次診療施設とスムーズに連携できる体制を整えておりますので、パピー期から将来にわたって安心してお任せください。
まとめ
犬を迎えるにあたっては、環境づくり・日々のケア・健康管理の3つをバランスよく整えることが大切です。特に、お迎え直後の過ごし方や初期の健康チェックは、その後の生活に大きく影響します。
初めて犬と暮らす中で、不安や疑問が出てくるのは自然なことです。そうした際には一人で抱え込まず、早めに動物病院へ相談することで安心につながります。
また、愛犬との暮らしをより良いものにするためには、かかりつけ医とともに見守っていく視点が大切です。
なお、当院ではパピー期の健康管理から日常のご相談まで、飼い主様と愛犬に寄り添った診療を心がけています。ご不安やご不明な点がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
監修:米田 昂史(院長・獣医師)
米田 昂史(院長・獣医師)
<経歴・資格>
北里大学獣医学部獣医学科を卒業後、北海道札幌市や東京都大田区の動物病院、さらに夜間救急動物病院目黒で勤務。心肺蘇生実技講習(RECOVER BLS & ALS Rescuer course)を修了し、救急医療にも精通している。
<著書>
『犬と猫の救急道場』(どうぶつとひと出版)
▶著書の詳細はこちらから
<ひとこと>
言葉を話せない動物たちそれぞれの個性を大切にし、飼い主様と相談しながら最善の治療を提案いたします。「気軽に立ち寄れる動物病院」であり続けるために、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。
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TEL:0467-39-3882
