2025.11.20 猫の腎不全|初期サインと早期発見のポイント
最近、愛猫が「水を飲む量が増えた気がする..」「尿の量や回数が増えた気がする..」といった日常のちょっとした変化に心当たりはありませんか?
このような猫の行動の変化は、「ただの加齢の影響かな」と見過ごしてしまいがちですが、その裏には腎臓の病気が隠れていることがあります。
特に気をつけたいのが、シニア期に多く見られる「腎不全」です。この病気はゆっくりと進行し、気づいたときにはすでに腎臓に深刻なダメージが及んでいることも少なくありません。ただし、早い段階で異変に気づき、適切な対応を始めることで、猫の生活の質(QOL)を守ることができます。
今回は、猫の腎不全の基本知識から、ご家庭で気づける初期サイン、当院での診断・治療の流れなどをご紹介します。

■目次
1.猫の腎不全とは?
2.症状
3.診断方法
4.治療方法とケア
5.早期発見のために|秋の健康診断キャンペーンを活用しましょう
6.まとめ
猫の腎不全とは?
腎臓は、体の中にたまった老廃物を尿として排出したり、水分や電解質のバランスを整えたりする、生命維持に欠かせない臓器です。
猫の腎臓は非常に繊細で、一度ダメージを受けると、その組織は元には戻りません。そのため、腎臓の機能を少しでも長く保つためには、できるだけ早く異変に気づいてあげることが大切です。
腎不全には急激に進行する「急性腎障害(AKI)」もありますが、猫に多いのは時間をかけてゆっくり進行していく「慢性腎臓病(CKD)」です。加齢とともに腎機能が低下し、徐々に症状が現れるため、早期発見の難しさが課題となっています。
症状
腎不全によって腎臓が十分に機能しなくなると、体内の老廃物をうまく排出できなくなり、以下のような症状が見られるようになります。
・水をたくさん飲む
・尿の量や回数が増える
・食欲が落ちる
・体重が減る
・被毛がパサつく、毛づやが悪くなる
ただし、こうした症状は腎臓の機能がかなり低下してから出てくるケースが多いため、初期の段階ではなかなか気づきにくいです。
なお、当院のある鎌倉・藤沢地域は、シニア期の猫と暮らしている飼い主様が多い傾向にあります。猫は高齢になるほど腎臓病のリスクが高まるため、日常的な観察とともに、定期的な健康チェックを組み合わせることが大切です。
診断方法
腎不全の診断には、いくつかの検査を組み合わせて腎機能の状態を詳しく確認する必要があります。当院では、以下の検査を実施しています。
・血液検査(腎臓の老廃物がどのくらい血中にたまっているかを確認)
・尿検査(尿の濃さやタンパク質の有無を確認)
・エコー検査(腎臓の大きさや形を画像で確認)
これらの検査はすべて、猫への負担が少ない方法で行うことができます。また、健康診断の一環として受けることも可能です。
なお、検査結果については、当院の院長がモニターを一緒に見ながらわかりやすく説明いたします。当院では、飼い主様がご納得いただけるよう丁寧にお話しすることを大切にしているため、初めての方でもどうぞご安心ください。
治療方法とケア
腎不全は残念ながら完治が難しい病気ですが、進行を緩やかにし、猫が少しでも快適に過ごせるようにサポートしていくことが可能です。
具体的には以下のようなケアを組み合わせていきます。
・腎臓病用の療法食:ナトリウム・リンなどの成分を調整した専用フード
・自宅での水分補給の工夫:ウエットフードの活用や給水器の設置など
・症状に応じた薬の投与
・通院またはご自宅での皮下点滴:脱水を防ぎ、老廃物の排出をサポート
(→ご自宅で皮下点滴を推奨することもあります。その場合、複数回の練習が必要になります。)
「腎不全」と聞くと、非常に深刻な印象を持たれる飼い主様も多いのですが、早期に対応を始めれば、穏やかで快適なシニアライフを送ることも十分に可能です。
当院では、飼い主様と愛猫が一緒に安心して過ごせる毎日を守るために、丁寧な治療プランをご提案しています。分からないことがありましたら、お気軽にご相談ください。
早期発見のために|秋の健康診断キャンペーンを活用しましょう
初期の腎不全は症状が非常にわかりにくく、日常の中で異変を見つけるのは簡単ではありません。そのため、年に1〜2回の健康診断を受けることが非常に重要です。
特に7歳を超えた猫は腎臓病のリスクが高まるため、定期的な血液検査や尿検査を通じて、腎臓の状態を確認することをおすすめします。
★当院の秋の健康診断キャンペーン★
当院では、10月~12月までの期間限定で「超音波検査(腹部+胸部)」と「血液検査」をセットにしたお得な健康診断キャンペーンを実施しています。
「まだ元気だけど、ちょっと気になる」「一度チェックしておきたい」とお考えの飼い主様は、ぜひこの機会をご活用ください。
【10月~12月限定】当院の秋の健康診断キャンペーンについてより詳しく知りたい方はこちら
まとめ
猫の腎不全は進行性の病気ではありますが、早期に気づいて適切なケアを行えば、穏やかで幸せな生活を続けることができます。「最近、水をよく飲むようになった」「尿の回数が増えてきた」「なんとなく元気がない気がする」そんな日々の小さな変化を見逃さないことが、健康を守る第一歩です。
当院では、猫の性格や生活スタイルを踏まえた治療やサポートを行っております。飼い主様と二人三脚で、その子にとって最も良いケアを一緒に考えてまいりますので、気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
安心してご来院いただけるよう、スタッフ一同、丁寧な診療を心がけております。
監修:米田 昂史(院長・獣医師)
米田 昂史(院長・獣医師)
<経歴・資格>
北里大学獣医学部獣医学科を卒業後、北海道札幌市や東京都大田区の動物病院、さらに夜間救急動物病院目黒で勤務。心肺蘇生実技講習(RECOVER BLS & ALS Rescuer course)を修了し、救急医療にも精通している。
<ひとこと>
言葉を話せない動物たちそれぞれの個性を大切にし、飼い主様と相談しながら最善の治療を提案いたします。「気軽に立ち寄れる動物病院」であり続けるために、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。
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TEL:0467-39-3882
