2025.05.16 鎌倉市常盤で内視鏡検査が可能な動物病院|犬猫の負担を軽減し、より正確な診断を実現
「最近、食欲が落ちている気がする」「吐く回数が増えたけれど、原因が分からない」といったお悩みを抱えたことはありませんか?目に見えない体内の異常を正確に見つけるためには、より精度の高い検査が必要です。そんなときに力を発揮するのが「内視鏡検査」です。内視鏡を用いることで、消化管の内部などを直接観察でき、原因の特定につながることがあります。
さらに、内視鏡は検査だけでなく、異物を誤って飲み込んでしまった場合の除去にも活躍します。おなかを切らずに体内の異物を取り出すことができるため、犬や猫への負担を最小限に抑えながら、安全に治療を行うことが可能です。
当院では、内視鏡検査に対応しており、原因がはっきりしない症状に対しても安心してご相談いただける体制を整えております。
今回は内視鏡検査について、特徴や検査を受けるまでの流れなどを詳しくご紹介します。
■目次
1.動物内視鏡検査とは?動物に優しい診断方法
2.内視鏡検査が有効な症状や疾患
3.内視鏡検査を受けるまでの流れ
4.保険適用について
5.よくある質問(Q&A)
6.まとめ
動物内視鏡検査とは?動物に優しい診断方法
動物医療における内視鏡検査とは、先端に小型カメラが内蔵された細いチューブを体内に挿入し、モニターで内部の様子を観察する検査方法です。主に消化管(食道・胃・小腸・大腸など)に異常が疑われる際に行われます。
この検査の最大の特徴は「切開をせずに体内を直接観察できる」という点です。従来の方法では、消化管内部の状態を確認するためには開腹手術が必要でした。
しかし内視鏡検査を用いることで、外科的な負担をかけずに検査や一部処置(異物の摘出や生検)が可能になり、犬や猫への身体的負担を大きく軽減することができます。
内視鏡検査が有効な症状や疾患
内視鏡検査が特に効果的とされる症状には、以下のようなものが挙げられます。
・嘔吐
・下痢
・体重減少 など
これらは消化器の異常が原因で起こることが多く、内視鏡によって胃や腸の内部を直接観察することで、症状の原因を突き止めることができます。
また、内視鏡検査が特に効果的な疾患には、以下のようなものがあります。
・食道から胃、十二指腸内の異物
・胃や腸の腫瘍
・慢性胃炎
・胃潰瘍
・炎症性腸疾患(IBD)
・リンパ管拡張症
たとえば、誤っておもちゃや布などを飲み込んでしまった場合、内視鏡を用いることで開腹せずに異物を摘出できることがあります。以前は開腹手術が必要で、数日間の入院を伴いましたが、内視鏡での処置が可能であれば、その日のうちに帰宅することも可能です。
また、慢性的な胃炎や胃潰瘍が疑われる場合には、内視鏡で胃の粘膜の状態を直接確認することで、病変の発見や診断につながります。
さらに、生検(組織を一部採取して調べる検査)を組み合わせることで、腫瘍や炎症性腸疾患(IBD)、リンパ管拡張症など、重篤な疾患の早期発見にもつながります。
内視鏡検査を受けるまでの流れ
内視鏡検査を受ける際はまず診察を行い、検査日を決定します。内視鏡検査は全身麻酔下で行うため、検査日の1週間ほど前になったら血液検査や画像検査を行い、全身麻酔をかけても問題ない状態かどうかを確認します。
ただし、異物を誤って飲み込んでしまったなど緊急性が高い場合には、診察当日に内視鏡による処置を行うこともあります。
検査当日は、朝からの来院をお願いしております。検査には12時間以上の絶食と3時間以上の絶水が必要になるため、担当獣医師の指示に従って、前日の夜から準備を進めてください。
来院後、再度診察を行い、そのままお預かりして検査を実施します。内視鏡検査の所要時間は多くの場合30分〜1時間程度ですが、処置の内容によっては前後することがあります。検査後は麻酔からの回復を見守るため、しばらく院内で経過観察を行い、問題がなければその日のうちに帰宅できます。
麻酔の影響で、検査当日は少し元気がなかったり、食欲が落ちていたりする場合もあります。そのため、帰宅後は安静に過ごし、水分や食事は少量ずつ与えてください。翌日から通常の生活に戻っていただいて構いませんが、もし2日以上経っても元気や食欲が戻らない場合は、すぐに動物病院に連絡してください。
保険適用について
治療の一環として行われる内視鏡検査については、一般的にペット保険が適用される可能性があります。ただし、保険の内容や契約条件、検査の目的によってペット保険が使えるかどうかは異なります。
また、内視鏡を用いた処置が「手術」として扱われる場合と「検査」として扱われる場合があるため、具体的な保険の適用範囲については事前に確認することをおすすめします。ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。
よくある質問(Q&A)
Q:マーズペットクリニックでは内視鏡検査が可能ですか?
A:はい、当院では内視鏡検査が可能です。まずはお気軽にご相談ください。
Q:検査結果はいつわかりますか?
A:異物誤飲や胃炎、胃潰瘍など、目視で判断できるケースについては、検査当日に結果をお伝えすることが可能です。ただし、生検などを行った場合には、病理検査の結果が出るまでに1週間ほどかかることがあります。
Q:高齢の犬や猫でも検査を受けられますか?
A:年齢だけで判断するのではなく、持病の有無や全身状態を踏まえたうえで判断いたします。内視鏡検査は全身麻酔下で行う必要があるため、事前に血液検査や画像検査などを実施し、安全に麻酔がかけられると判断できれば、高齢の犬や猫でも問題なく検査を受けられます。
Q:異物を飲み込んでしまった場合、すぐに内視鏡で取り除くことはできますか?
A:異物の位置や種類にもよりますが、基本的に内視鏡による異物除去は、胃の中がある程度空であることが前提となります。胃に内容物が多く残っていると、視野が確保できず処置が難しくなるため、絶食の状態での対応が必要です。異物誤飲が疑われる場合は、できるだけ早めにご連絡いただき、獣医師の指示に従って対応してください。
まとめ
内視鏡検査は、犬や猫の体にメスを入れることなく、体内の状態を詳細に確認できる画期的な検査方法です。異物の摘出や疾患の早期発見にも役立ち、検査当日に帰宅できるケースも多く、従来の開腹手術と比較して負担が大幅に軽減されます。
しかし、内視鏡設備を導入している動物病院はまだ限られているのが現状です。だからこそ、日頃から内視鏡検査に対応した動物病院で診療を受けておくことで、いざというときにも迅速な対応が可能になります。
当院では内視鏡を導入しており、より高度な医療体制を整えています。救急動物病院での経験を持つ米田院長が責任をもって診療にあたりますので、安心してお任せください。
内視鏡検査をご検討中の飼い主様は、ぜひ一度お電話にてお問い合わせください。
犬、猫、エキゾチックアニマル(ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットなどの四つ足で毛の生えた小型哺乳類)の診察は、『マーズペットクリニック』
神奈川県鎌倉市にある動物病院
TEL:0467-39-3882